ナレーターになりたい。
なるための個人レッスンがどんな感じか知りたりたい。
個人レッスンとグループレッスンはどちらがいいのだろう。
そんな疑問を持っていませんか?
私は現役ブライダルMCとして主に結婚披露宴の司会を務めていますが、職業はナレーターなので「ナレーション」や「イベントMC」なども多数経験しています。
この記事では
・メリットとデメリット
・レッスン料金
・レッスンの苦労話
これらの内容を中心に書きました。
ナレーターになりたいけど最初の1歩が踏み出せない人へ。
もしくは既にナレーター業をしていて個人レッスンに興味があると思っている人に読んでもらえると嬉しいです。
目次
ナレーターの個人レッスン!内容・メリット・デメリットを紹介
個人レッスンをしているプロのナレーターさんは、専門学校や教室に所属している人や、完全に個人でやっていて口利きでの紹介者のみ受けているなど、さまざまです。
私が習った先生は後者の方で、レッスン内容・日時・場所・料金などの管理を全て個人でやられていました。
このサイトの記念すべき1記事目に書きましたが、私はナレーター仲間から現役ナレーターさんを紹介してもらい、個人レッスンを受けることになりました。
個人レッスンの内容
私が習った個人レッスンの内容はこちらです。
・早口言葉
・原稿読み
・暗記術
ひとつずつ解説していきます。
発声練習・・・
基礎の“き”、である発声練習をします。五十音をしっかり口を開けて、ゆっくり丁寧に。
「なんだ、やっぱり基礎からスタートなのか」と感じたかもしれませんが、やはりプロのナレーターになるには1音ずつキレイに発声することを求められますね。
もしも発声に問題があればすぐに教えてくれますので、自分では気が付かなかった発見があったりします。基礎をおろそかにしないこと。ウォーミングアップとして発声練習は要としてやっていきます。
早口言葉・・・
こちらも基礎練習のひとつで、早さより正確さを重要視されます。
ナレーターのお仕事で早く喋らないといけない場面はそんなにないので、安心してください。
自分の苦手な言葉や音を気付くことができますので、レッスンでは必ずやっていました。
原稿読み・・・
ナレーターの実際の原稿を読ませてもらいます。展示会、セミナー、WebCMなど、先生が経験した原稿の見本をいただけるので本格的なレッスンになります。
声の大きさ・トーン・間・言葉の立て方・読む際のマナーなども細かく教えてくださいました。現役ナレーターさんの新鮮な情報を学べるのでとても勉強になりました。
暗記術・・・
お仕事によっては、原稿を暗記するものもあります。
特に展示会やイベントのMCは暗記が多く、逆に収録のお仕事は原稿を読みながらすることが多いです。
暗記は自分に合った方法があるので、全ての人にあてはまりませんが、先生独自の暗記術を知ることができて、そんな方法もあるのかと感心したのを覚えています。
メリット
ここからは個人レッスンのメリットを紹介していきます。
主にグループレッスンと比較をした場合のメリットになりますのでご注意ください。
・弱点を徹底的に指導してくれる
・自分のペースで進められる
・恥ずかしさが少ない
・先生とのスケジュールが組みやすい
先生を独り占めできる・・・
マンツーマン指導だから、レッスン時間のすべてを自分に向けてくれるので満足度が高いのが利点です。
弱点を徹底的に指導してくれる・・・基礎の部分から、とにかく気になる点は細かく教えてくれます。
弱点が分かれば、その改善策も的確に指導してくれます。
自分のペースで進められる・・・
どれだけ初歩的なところでつまずいても誰にも迷惑がかかりません。カリキュラムが決まっているわけではないのが個人レッスンの強みともいえるでしょう。
恥ずかしさが少ない・・・
人前で喋るのが恥ずかしいけど、相手は先生だけ。そう考えれば恥ずかしさも軽減します。
プロのナレーターとして現場にでたら恥ずかしを吹き飛ばしていかないといけないので、まずはレッスン場で慣れていく、、、場数はとても大切です。
先生とのスケジュールが組みやすい・・・
先生さえ都合がよければ、次回のレッスンまで日を開けないこともできますし、お互いにいえることですが急用ができても臨機応変に組みなおせるのでレッスン料が無駄になることがありません。
デメリット
次にデメリットです。
こちらも主にグループレッスンと比較をした場合になります。
・仲間がほしくなる
・グループレッスンより料金が高い
比較対象がきでない・・・
自分がどのくらい出来ているのか、比較する人がいないので分かりづらいという問題があります。
ボイスレコーダーで自分の声を聞き直しますが、それだけでは学べないこともあるので、そんな時に個人レッスンだと辛さも感じますね。
仲間がほしくなく・・・
仲間がいると気持ちを高め合うことも切磋琢磨することもできますが、個人レッスンだととにかく自分との闘いになるので、ひとりぼっちでも強い意志を持たなければなりません。
グループレッスンより料金が高い・・・
マンツーマンで時間を有効に使えますが、その分レッスン料が高くなります。
“自分のためだけ”ということに価値がある。そう考えられない人はレッスン料の積み重ねが辛くなるかもしれないので注意してください。
レッスン料金
私は40分、5000円でした。
場所は先生の指定した場所に向かうシステム。交通費は全額自己負担。
ただ、ありがたいことにレッスンの場所は先生の自宅だったので、お互いが大丈夫であれば時間の延長もしてくれました。
それが個人レッスンの良いところの1つ。
専門学校やレンタルスタジオではないので、時間がきて「終わり」ではなく、納得がいくところまで、もしくは区切れのいいところまでやってくれたのでレッスン料の高さは気になりませんでした。
レッスン料は、先生によって大きく変わりますので、時間と値段と先生の実績や信頼性を納得いくまで調べて決めてください。
今は情報がすぐに手に入る時代なので、インターネットで調べるが便利ですね。
ナレーターレッスンの厳しさを痛感!〇〇の言葉だけで2時間経過
私が教わった先生は礼儀も言葉遣いも所作にも厳しい方でした。
ただ、ナレーターとしての実力も実績も素晴らしいものでしたので安心して習うことができ、レッスンが終わる度に達成感を味わうことができました。
レッスン初日の体験談。
幸いなことに、既に声の勉強をしていた経験から話法は褒めていただけて、基礎練習はスムーズに進んでいきましたが、問題が原稿読み。
初めてみる原稿にワクワクしながら読み始めたその瞬間。
先生から「やり直し」の一言。
いくらやり直しても「ダメ」。
何がダメなの?まったく分からない私に先生が教えてくれたのは「皆様、こんにちは」という冒頭のあいさつ。
「皆様」←この皆様って何人?
5人、20人、100人?
それによって、この言葉は違ってくるよね。
いま、どんな広さの場所で喋っているの?
室内か野外かでも違うよ。
BGMがかかっているの?
それとも静かな環境かな。
これが先生の猛烈なダメ出し理由でした。
話しかける相手=“対象”がしっかりできていない挨拶なんてダメに決まっている。
自分で決めた対象をイメージして、もう一度やって!
そんな感じでなんと「皆様、こんにちは」だけで2時間を経過していました。
お互いに予定がなかったので延長しましたが、結局先には進めず初日のレッスンはこの言葉だけで終了となったのです。
録音したボイスレコーダーを何度も聞きなおして練習しましたが、次のレッスンも同じところで足踏みをした記憶が残っています。
妥協は一切なし!
でも厳しい先生だったからこそ、自分では気が付けなかった弱点を発見してくれてナレーターとして大切な“対象”を意識できるようになりました。
これはブライダルMCとしても重要なポイントなので、先生に感謝しています。
約半年ほど通い、4種類のナレーター原稿を読ませていただき、暗記術を少し学んだところでレッスンを卒業。その頃からオーディションにも受かりやすくなり、ナレーターとしてのスキルアップに繋げることができました。
いかがでしたでしょうか。
私は個人レッスンで基礎と応用を学んでいきました。メリット・デメリット・レッスン料などを参考にしていきただき、自分に合ったレッスンを探してもらえると嬉しいです。
そして大事なことをひとつ!
ダメ出しだけではなくて、しっかりお手本をみせてくれる先生かどうか。できないところは「先生のお手本を聞きたいです」とハッキリいう。やってもらえない、もしくは出来なかったら、先生を変えることを検討してください。
先生の実力を感じられるポイントになりますので覚えておいてくださいね。
ナレーターは奥が深い世界なので、経験豊富な現役ナレーターさんから習って、リアルな情報を手に入れてスキルアップにつなげましょう。
実りの多いレッスンを受けて、ナレーターとして活躍できますように祈っています!
私も精進していきますので、お互いがんばっていきましょう!